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WAP 2009 桐生/大間々

群馬で開催されている「ワタラセアートプロジェクト」へ行ってきた。
天若湖アートプロジェクトとして行ったというよりは、ホーメイ歌手として。
演劇公演「はる凄惨」の音楽隊に混ぜてもらったのである。会場は大間々の古くからの芝居小屋(随分立派なものです)「ながめ余興場」。眼下には渡良瀬川の渓谷を望むことができるのだ。
普通の意味でのストーリーはない。舞台空間と俳優と音、ことばがなす、詩のような劇だった。本番の直前まで本がどんどん変わっていく。当初はなかった、ホーメイと舞踏が対峙する場面が、当日になって生まれたりした。

音楽隊は、オープンな気持ちの良い人ばかりで、くつろいで楽しく参加することができた。リーダーの上地正彦さんの、演奏家の個性をうまく引き出す気遣いと技術には感服。石川亮さんの独特のセンス、渡辺瑞季さんのソプラノサックスは音色がとても美しかった。地元のジャズ名人新井さん父子(ギター×ドラムス)も凄かったし、落合さん(からくり武者)もロックそのものといった感じで楽しかった。ナカツカ(baffamararia/aneumo)さんのベースも、もともとそこにいたかのようなハマリっぷりだった。私はホーメイや口琴のほか、最後のR&Rで絶叫してきた・・・

舞踏家の石川慶さんと、ホーメイ(+ライアー(ナカツカ)+波紋音(石川亮))の共演は、とても印象深い出来事となった。劇の中でも有数の、緊張感のある場面になったように思う。最近マンネリ気味になっていた瓜生山オーバートーンアンサンブルに、新しいヒントを与えてくれたような気がする。


「ワタラセアートプロジェクト」は、若い人たちが表現のためだけに突き動かされるようにして動かしているプロジェクト。その風通しの良さを感じた。自分自身の表現に正直であろうとする清々しさが、地域に共鳴して行っているように思った。そこには、「地域おこし」ツールとしての「アート」のあり方に対する、批評も含まれているのだと思った。


写真は、WAP2009ブログ:レビュー:「桐生/大間々」展 演劇公演「はる凄惨」(20090514)より
WAP 2009 桐生/大間々_b0139835_6192210.jpg

写真はともに、ワタラセアートプロジェクトブログ「WAP log」より無断転載しました(すいません)。
by kotoba1e | 2009-05-07 23:37 | 喉歌入門記
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