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ホーメイ修行

 ゴールデンウィークは終わったが、ホーメイ修行は終わらない。
 今日はAmazonから、CD「Tuva:Voices The from Center of Asia〜Miraculous Singing from Siberia Preserves an Ancient Sound World」(Smithsonian Folkways)が届いた。さまざまなタイプのホーメイが収録されているばかりでなく、基本となる5つの発声法についてのテキスト(英文だが)も付されていて、とても勉強になりそうだ。
 だみ声で唸っていると、家族にはひどく嫌がられる。だが止めるわけにはいかない。みんなが寝静まった後、浴室に籠りドアをきつく閉めて唸ったりする。そうするとあっという間に時間が過ぎてしまう。やらなければならなかったことも、現実的にはできなくなってしまっていたりする。
 ホーメイの発声に集中していると、純粋倍音がどこか遠くから頭蓋を突き抜けるようにして降りてくる感じがある。倍音の響きに注意しながら、咽頭と舌、唇を注意深く動かしているときは、何かの霊と対話をしているような気持ちになる。だんだんその響きに脳が振動して、気持ちよくなってくる。ちょっとした瞑想状態である。
 一段落すると、嫌な気分はどこかに行ってしまう。嫌な気分だけならいいのだけれど、やらなくてはならなかったことも、どうでもいいような気持ちになってしまう。これは大変に困ったことなのだが、ホーメイをやると困る中枢が麻痺するので、あまり困った感じにならないのである。この事自体も客観的には困ったことであるが、主観的にはどうでもいい感じだ。
 だから今日はもう寝ようと思う。
by kotoba1e | 2007-05-09 22:06 | 喉歌入門記
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