人気ブログランキング | 話題のタグを見る

権座

 近江八幡で地域フロデュースに取り組んでいる「ひょうたんからKO-MA」のお誘いで、新しいお酒「権座」の試飲に伺った。天若湖からは、瓜生山オーバートーン・アンサンブル、Baffa Marariaでも活躍のナカツカさんにご同行いただいた。
 「ひょうたんからKO-MA」のフジタさんとは、昨年末の大枝アートプロジェクトの忘年会以来のお知り合いであるが、先のアサヒ・アート・フェスティバル2009でもご一緒させていただいた。
 「権座」は、琵琶湖の内湖の一つ「西の湖」に浮かぶ離れ小島で作られる酒米(出来過ぎのような気もするが、「渡船6号」という米なのだそうだ)から作られる。
 もうこんなところでの耕作はしんどい、という話しが出るのは、たぶん当たり前なのだろう。そこをなんとか活かそう、「酒造り」をしてみよう、と地域が一体になって動いてできた、というのは、たぶん当たり前ではない、この場所ならではの解決だったのだと思う。そしてその賜物が、この「権座」なのだ。
 AAF関係の人(加藤種男さん、隠岐で活動している岡田さん、大枝のヒロさん、ミズグチさん、関東の船橋からは下山さん)も大勢来られていたが、地元側にはいわゆる「アートっぽさ」がほとんど感じられないのが痛快である。いただいた川魚も美味しく、なによりも「権座」が、これまで飲んできた中でも最高クラスのイイ酒に仕上がっていて、ここにはちょっとした「アーティスト」の思いつきくらいでは到底到達できない、その地域ならでは「アート」が間違いなくあるものだった。その風土における技、というもの。今の都市の市民社会の中では見えにくくなってしまうアートが、ここに息づいているのを感じた。
 試飲会で配られたパンフレット等でも強調されていたように、この美酒の味は、この白王の風景が生み出したもの。その尊さを存分にいただいた。そして、同じく風土への思いを「目に見える形」にしたいと思っている私たち(=「天若湖アートプロジェクト」の仲間たち)にとっても、示唆されるところ大であった。
 帰りには、当然だが琵琶湖の恵みとそのお酒をもとめた。今もそれを味わいながら、これを打ち込んでいる所である。
 今年の天若湖は、いろんなつながりの中で実現できそうな気がしている。楽しみだ。
by kotoba1e | 2009-04-04 00:30 | まち・地域・場所
<< いろいろですいろいろ まくらちゃん >>